文星芸術大学 彫刻専攻なになに?彫刻専攻Blog
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卒業生インタビュー 小山田夏海 坂本知子 09:13
 

卒業生インタビュー 坂本知子 小山田夏海

優秀賞を受賞したこの二人は合作による卒業制作。

オスカー・ワイルド著「サロメ」を題材とし、人形制作を坂本さんが空間演出を小山田さんがそれぞれ担当し制作したそうです。

 

管理人「では、卒業制作展終えての感想をお願いします。」

坂本 小山田
 

二人「感想っていうか反省点ばっかりです!!」

 

管理人「え?具体的にはどんなところ?」

 

小山田「私は空間演出を担当したのに人形に頼りすぎた空間制作になってしまった。作りこみが足りなくて異質な感じがうまく出せなくて、人形をより雰囲気のあるものにするはずが人形によって雰囲気を持たせて貰った感じで助けられちゃった感じで…言葉にならないです。」

 

坂本「私も人形の作りがまだまだ甘いことが反省点。ヤスリがけがまだ足りないんだけど、ヤスリがけしすぎると形が甘くなったりするのでその辺の加減がうまくいかなかった。それに原型を作る段階で作業工程の見通しが甘く型を取る際に不都合の生じるポーズで原型を作ってしまった。まあ結局何とかなったにはなったんですけど…」

 

管理人「ふむふむそんなことがあったのね。展示でのお客さんの反応はどうでしたか?」

 

二人「思った以上にウケがよかった。気味悪がられるかと思ったら、意外と皆気に入って貰えたみたいでビックリしました。」

 

坂本「あっでも今回の卒制で一番ビックリしたのは、小山田さんとホントにたくさんけんかをしたこと。」

 

二人でこんなことでけんかした。あんなことでけんかした。と話は卒制とはそれたところで大盛り上がり。けんかの種は作品のイメージ、質感の好みをお互いの担当を超えて注文したことなどから始まり、生活習慣への不満まで…

坂本「今では笑い話ですけど、ホントにお互いストレスがたまって。それでも私は小山田さんに家に泊まりにいたりしていたんですけど、小山田さんの歯軋りを聞いてこいつもストレスたまってるんだなあとか思ったりして…」

 

制作期間中のどれだけ長い時間を二人一緒に過ごしてきたかが良くわかりました。

 

管理人「はいはい。それじゃ話を卒制に戻しましょう。今回題材にした「サロメ」について、あんまり馴染みのある題材では無い様に感じたんだけれど、どんな経緯でこれを扱うことになったのかな。」

 

坂本「もともと「サロメ」を題材にしようと思ったのは私で、18歳か19歳くらいの頃初めて読んで気味悪いと思って、でもそんなに特別な思い入れがあったというわけではなくて。卒業制作何作ろうかと思って考えていて。卒業制作の前に一体1mの大きさの人形を作ったとき小山田さんに「物語性が足りない」と言われていて。それも気になっていて、なんとなく思い出したのが「サロメ」だったんです。この物語ではヨハネという登場人物が首を切られたり身体がばらばらにされる様なイメージがあって、それと制作している時の人形のパーツのイメージが合って。 よく人形の世界ではアリスとか赤ずきんとかは使われているけど「サロメ」は使われているのを見たことが無いし。それでやってみたいと思ったのが、始まりです。で、小山田さんとの合作と言うのは卒制前1mの大きさの人形を制作した時にも衣装を作ってもらっていて。私も以前から人形を作っていたんだけど、人形の衣装が作れなかったりして。そしたら小山田さんが衣装を作れて。それに人形単体と衣装だけで見せるよりさらに人形の置かれる場があったほうがいいなあと感じていて、そう思っていたときに、また小山田さんが空間も作りたいと言うことで、今回はお互いの利害がぴったり合ったような感じになり、合作でやることになりました。「サロメ」の題材を決めたのは私ですけど、物語の背景なんかは全部小山田さんが調べて、どんなものを使うか決めて、全体の雰囲気は衣装とかその空間で使うものからかなり出ています。」

 

小山田「人形の周りにあるものはずべてこの物語からの意味や、この物語をベースに独自に解釈して変更した部分があります。人形に着せる衣装の色や、持たせるもの、周りに散らばっているものも紙にかかれた詩なども含めてすべてに意味があります。ホントに細部までこだわって作ったけれど、なかなかそこまでは見てもらえなかった。」

サロメ1
 

管理人「学外展から学内展でも展示を変えて、その物語が展開していくように作られていて、さらに学内展では毎日人形の配置が変っていたよね。まあお客さんが来られるのはだいたい一回だし、その一日でたくさんの作品を見に来ているからね。どうしても毎日それを見てこんな風に変わってこんな意味があるのかな。っていう見方するのはちょっと難しいね。」

 

坂本「そうなんです。作品見た人に色々盛り込み過ぎ息苦しいっていわれました。確かにそういう部分もあると思うんですけど、やりたかったんです!でもやっぱり卒展には向かなかったかなあとも思ってます。」

 

管理人「そうかあ。では、私もそもそも「サロメ」の物語をヨハネが女の子の命によって首切られたとか、その程度に簡単にしか知らなくて、二人の作品の学内展で出てきた羊とヤギの角を持った男の子?女の子?の人形とかなんだろうなっと思った。綺麗だったし面白かったからそれで充分なんだけど。それにもばっちり意味があるわけだ。」


 

坂本「はい。ちなみに今回サロメを男の子として、羊とヤギの角の子は両性具有として作っています。サロメは特権階級の人と少年との不思議な因果を象徴するような存在として、また王様の欲望の異常さを強調するために男の子にしました。羊とヤギは天使とか悪魔みたいに人に何かをつぶやく非現実的な存在として両性具有に…まだ色々あるんですけど…。それを演出するために人形の塗装の色はそれぞれ結構変えていたり…」


サロメ2

管理人「あ〜私はほとんど毎日展示もみていたけど今、色々聞いてやっと全体の世界観が見えてきたかも。いや色々聞いて作品の新たな色が見えてきたって感じかなあ。へ〜。何度も足を運んで立体作品で物語を見せるっていうのはどういう展示形式をとったらいいんだろうね。映像にするのがいいのかなあ?う〜ん。」

 

坂本「私、もともとはディズニーランドのホーンテッドマンションが凄く好きで、それもアトラクションの中に置いてあるものから庭の造りまで、何から何まで意味をかんじささせてくれて、行く度に新しい発見がある。そんな感じに出来たらいいなあって思ってるんです。」

 

小山田「そうそう、ちょっとした金具とかそういうところまでこだわっていて凄くいい。」

 

管理人「あ〜そうかそこに原点があるんだね。なんとなくわかる感じがする。」

 

坂本「私と小山田さん二人とも、以前から魔術系の話とか凄く詳しくて、私たちが出会ったのは2年前ですけど、その時から共有している部分がたくさんあった。それで今回もここまで作る事が出来た。これから私はまだ人形を作っていくし、小山田さんはギャラリーを持つ、つまり空間を持つのが夢だからそこで二人の表現ができたらいいなあと思ってます。」


サロメ3
 

卒業制作を終えすぐに次回作を作り始めている二人。そしてさらにその先のビジョンまで見据えてエネルギッシュに動いていました。今回の卒制インタビューで私自身彼女たちの作品への理解が深まり、気分が高揚。インタビュー終盤には自然に将来の話になり、今後の活動にますます期待が膨らみます。おつかれさまでした〜
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