先週10月15日16日以前ブログでもお知らせしたとおり、日光彫のワークショップが行われました。
日光彫の実演、体験、を含め技術的なことや、こうした伝統工芸における後継者不足、産業としての低迷など厳しい現状のことなども教えていただきました。
私もあまり知らないことばかりで、勉強になりました。
日光彫の協会から来られた村上さん
http://business2.plala.or.jp/toyohati/素材はおもに桂やホウ、シナ等を用いていているそうですが、これからはプラスチック等を用いることも考えられているとのこと。
他にもせんべいや、羊羹にも日光彫の技術を応用した製品が出来るのではと様々なアイディアを検討されているそうです。
後継者として最年少でありながら技術は最高レベルであるという職人さん。
実際に実演を見せていただくと、すばやくそして鮮やかな手さばきであっという間に、牡丹が掘り出されました。鮮やかな手さばきというのは簡単そうに見えるもので、興味津々で学生も私もトライしてみましたが、やってみると当然ながらそう簡単にはいかないもの。
とはいっても始めての道具はなかなか面白いもので、中には自分で大きな板を持ってきて大きなものを彫る学生もいました。
上の写真で職人さんと下の写真で学生が使っている先がV字に曲がった刀が日光彫最大の特徴であるひっかき刀。これを手首を使って手前に引くように動かすのですが、上達すると普通の彫刻刀よりきれいにそしてすばやく線が彫れるそうです。
元々は東照宮の彫刻の修復の際に古くなった漆を掻き取るための道具だったそうですが、それを使って職人さんがちょっとしたお土産を作るようになったのが日光彫の始まりだとか。
元々がお土産から出発しているということに驚きました。というのも日光彫には伝統工芸品という看板がついていてその言葉から来る高尚なものというイメージとお土産品というなんだかちょっと安っぽいという相反するイメージが合体しているんで、なんとも捉えがたいものなんだなあと思いました。
ふむふむ
しかし、伝統工芸という枠組みはさておき、お土産品ということで考えればいろんなアイディアが出てくる可能性を感じました。
こうした交流をきっかけに学生のアイディアにも期待しているという職人さんがた
学生がこれからどんな風にその期待に答えられるか、若い力がうまく地場産業に関わり、活用されることを期待しワークショップはひとまず終了。
月末、北斗祭期間中の展示でも職人さんがたがこられるとのこと。
興味のある方は文星ギャラリーへ